砂川昇建会長ブログ 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

砂川昇建 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

《職場の教養に学ぶ》

お題:感謝の原点

2026年11月22日(日曜)

【今日の心がけ】人の支えに感謝しましょう

砂川昇建の思うところ

夫は妻に感謝しましょうという話です。職場の教養は、うすうす、主婦が書いているのでは思っているのは私だけでしょうか?妻が夫に感謝すシーンを思い出せないところが職場の教養の限界かもしれません。以前の「承知しましたという返信は冷たい」という話と合わせると、家庭生活の道徳観を、そのまま職場に持ち込んでいるように感じられるのあります。さて、「感謝」の本質を道元禅師の風景から考察してみましょう。道元禅師は「感謝しなさい」と教えているのか?自己をならふといふは、自己をわするるなり。自己をわするるといふは、万法に証せらるるなり。現代語で言えば、自分という存在を深く知ろうとすると、自分中心の考えから離れ、あらゆるものとの関わりの中で自分が存在していることに気づく、という理解ができます。これを夫婦関係に置き換えてみましょう。夫が「私は家族のために働いている」と考える。妻が「私は家族のために家事をしている」と考える。どちらも事実かもしれません。しかし、「自分がこれだけやっている」という意識が強くなると、相手の働きが見えなくなります。道元の思想に照らせば、重要なのは、自分が何をしてあげたかという計算から離れることではないでしょうか。道元は『典座教訓』で、食事を作る修行僧の心構えとして、三つの心を説いています。喜心(きしん)喜んで務めに取り組む心。老心(ろうしん)親が子を思うような慈しみの心。大心(だいしん)山や海のように広く、偏らない心。道元は、料理を作ることを単なる雑用とは考えませんでした。食材を扱い、人に食事を供する日常の仕事そのものを修行として重視したのです。この思想を家庭に当てはめるなら、妻が料理をすることも、夫が食器を洗うことも、どちらも尊い行為です。そして、相手に感謝されるために行うのではなく、目の前の行為に心を尽くす。これが道元的な感謝の実践だと私は解釈します。感謝には二つの段階があるという考え。第一段階は、相手がしてくれたことに感謝すること。「食事を作ってくれてありがとう」これは一般的な感謝です。第二段階は、相手が存在していること、その関係の中で自分が生きていることに気づくこと。これは、相手が何かをしてくれたから感謝するという条件を超えています。病気で家事ができなくなった妻にも、仕事を引退した夫にも、その存在自体に価値がある。道元の「自己をわするる」という思想を夫婦関係に応用すると、このような景色が見えてくると思います。「感謝しなさい」と命令されて表現する感謝は、本当に感謝なのでしょうか。例えば、夫が妻に「ありがとう」と言いながら、妻の負担には無関心でいる。あるいは妻が夫に「ありがとう」と言いながら、夫の苦労には無関心でいる。これでは、感謝が単なる言葉になってしまいます。感謝とは、相手にありがとうと言うことに始まり、自分が支えられていることに気づき、その気づきを自らの行いに表すことである。つまり、食事を作ってくれた妻に「ありがとう」と言い、食べ終わったあとに一緒に洗い物をする、そのような自然な事ではないでしょうか?

著者 砂川昇建

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