砂川昇建会長ブログ 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

砂川昇建 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

《職場の教養に学ぶ》

お題:メンタルが支える成果

2026年9月29日(火曜)

【今日の心がけ】心の状態を整えて仕事に臨みましょう

砂川昇建の思うところ

ゴルフはビジネスのメンタルを考える教材としてかなり優秀です。プロになるレベルでは技術差が小さくなり、最後は「その技術をプレッシャー下で出せるか」が勝負になります。ゴルフで勝つために必要な3つの「C」があります。Confidence(自信)・Concentration(集中)・Composure(平静・冷静さ)です。Confidence――「勝てる」と思えるか?自信というと、「俺ならできる」という精神論に聞こえますが、本当の、Confidenceは違います。「これだけ準備したのだから、結果はともかく、自分のやるべきことはできる」という、準備に裏付けられた自信です。強い人は不安を感じないのではなく、「不安はある。しかし準備したことを実行すればよい」というところまで持っていける人です。Concentration――「結果」ではなく「今の一打」「これを入れれば優勝だ」「外したら何千万円を失う」「ここで負けたらまた勝てない」と考え始めた瞬間、意識は「今」から離れます。結果はコントロールできない。しかし、次の一打はコントロールできるComposure-感情が動いても、判断を動かさない。3Cの中で、経営者にはこれが最も重要だと思います。ゴルフならOBを打った直後に「取り返してやろう」と無理なショットをする。経営なら損失を出した事業に「ここまで投資したんだから」とさらに資金を投入する。一つのミスが二つ目のミスを呼びます。強い人は、「悪い一打を打った。しかし、それは一打でしかない」と切り離せます。宮里優作はアマチュア時代から非常に評価が高かったにもかかわらず、プロ入り後、ツアー初優勝まで約11年かかりました。そして2013年、日本シリーズJTカップ。最終18番で3打差の首位でした。ところがアプローチをトップして反対側のラフへ。本人も「トリプルボギーも覚悟した」という状況になります。 そこから打った次のアプローチが、なんと直接カップイン。劇的なチップインで初優勝。宮里はその場で膝から崩れ落ち、しばらく立てないほどでした。11年間勝てなかった選手の身体から、一気に緊張が抜けた瞬間だったのでしょう。面白いのは、宮里自身が「勝つために何が必要かずっと考えていた」と振り返り、ショートゲームだけでなくメンタルトレーニングにも取り組んでいたことです。技術がある → 勝てる、ではなかった。技術がある → 勝てない経験をする → 自分を知る → メンタルを鍛える → ようやく勝つ、だったわけです。バンデベルデの1999年全英オープンは、メンタルを考える教材として強烈です。最終18番、3打リード。ダブルボギーでも優勝でした。ところがドライバーを持ち、さらに第2打でもグリーンを狙う。トラブルが連鎖し、最後には靴と靴下を脱いでクリークの中に入り、ウォーターショットを検討する有名な場面になります。結局トリプルボギー。プレーオフになり、ポール・ローリーに敗れました。ここには、ビジネス上ものすごく重要な教訓があります。「勝つための判断」と「自分の能力を証明するための判断」は違う。経営者も成功すると、「俺ならできる」「今までこれで成功してきた」「ここで引くのは俺らしくない」となりやすい。しかし本当に必要なのは、「私は何ができるか」ではなく、「この状況では何をすべきか」という判断です。面白いことに、当時バンデベルデ自身も敗因について「focus(集中)ではなく、もしかするとhumility(謙虚さ)だった」と語っています。Humility→「自分にも間違いがある」と認められる強さが大切です。

著者 砂川昇建

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