《職場の教養に学ぶ》
お題:月を観じる
2026年9月25日(金曜)
【今日の心がけ】月のリズムを感じてみましょう
砂川昇建の思うところ
2026年は9月25日が中秋の名月です。調べて見ると、面白いことに、今年はその日が満月ではありません。天文学上の満月は9月27日1時49分で、中秋の名月と満月が2日ずれます。2日ずれるのは比較的珍しく、前回は2017年、次回は2043年です。月は地球から平均約38万km離れた、地球唯一の自然衛星です。直径は約3,475km、重力は地球の約6分の1。地球の周りを回る周期と自転する周期がほぼ同じなので、地球からは基本的にいつも同じ側を見ています。ほとんど大気がなく、日なたは約127℃、暗い場所では約-173℃まで下がります。大気がほぼないため、宇宙放射線や微小隕石からも守ってくれません。一方、極域の永久影には水の氷が存在することが分かっており、将来の月面基地では非常に重要な資源になると考えられています。火星には薄いながらも大気があり、重力も月より地球に近く、1日の長さも地球と非常によく似ています。さらに水資源があり、NASAのMOXIE実験では火星の二酸化炭素を利用して酸素を作る実証にも成功しています。ですから、「住環境そのもの」なら火星の方が有利でしょう。ただし火星には決定的な弱点があります。遠すぎる。何か重大事故が起きても、「では地球に帰ります」が簡単にはできません。NASAも、地球から遠くなるほど補給、医療、通信などが難しくなることを有人宇宙飛行の大きなリスクとして挙げています。そのため現実的には、地球 → 月面基地 → 長期滞在技術を確立 → 火星という順番が自然です。実際、現在の月探査も長期的な火星探査につながる技術実証という意味を持っています。また、日本では月にまつわる話がたくさんあります。老人に姿を変えた神が、サル・キツネ・ウサギに食べ物を求めます。サルやキツネは食べ物を集められましたが、ウサギには何もありません。そこでウサギは、「私には差し上げるものがありません。どうぞ私を食べてください」と、自ら火の中へ飛び込もうとします。その慈悲の心に感動した神が、ウサギの姿を月に残した――という物語です。だから月のウサギは、単なる「餅つきキャラクター」ではなく、もともとは自己犠牲や慈悲を象徴する存在でもあるわけです。今日は、月を見上げてウサギの自己犠牲愛をかみしめましょう。
著者 砂川昇建




