砂川昇建会長ブログ 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

砂川昇建 職場の教養に学ぶ!~転ばぬ先の杖~

《職場の教養に学ぶ》

お題:年齢に合わせた学び

2026年8月21日(金曜)

【今日の心がけ】強みを生かしましょう

砂川昇建の思うところ

実は、世阿弥は「年を取ったら得意なことだけをやれ」とは教えていません。 むしろ、「年齢に応じて芸を変化させ、その年齢ならではの花を咲かせよ」と教えています。これは現代でいう「選択と集中」に近い部分もありますが、もっと深い考え方です。世阿弥の「時分の花」と「真の花」『風姿花伝』には有名な一節があります。「時分の花をまことの花と知る心が、真実の花になお遠ざかる心なり」これは、若さゆえの勢い、容姿、体力、一時的な才能、こうしたものを「時分の花」と呼びます。しかし、それは必ず衰えます。一方で、生涯の修練によって得られるものを「真の花」と呼びました。これは、技術、人間性、判断力 相手を感じ取る力、長年の経験からくる深み、です。つまり、若さに頼るな。修練によって失われない価値を育てよ、という教えです。世阿弥はさらに、「老後の風体に似合ふことを習うは、老後の初心なり」と言っています。これは非常に現代的です。つまり、「六十歳になったら四十歳の真似をするな。」ではなく、六十歳だからこそできる芸を磨け という意味です。衰えを受け入れろ、ということではありません。年齢によって武器は変わるのだから、その武器をさらに磨け、ということです。ビジネスでいう「選択と集中」は、得意分野に経営資源を集中する 苦手なことを減らす。何でもやらない、という意味です。例えば60代で 営業、経営、技術、人材育成、全部をトップレベルでやろうとするより、「自分は経営判断が一番価値を生む」ならそこへ集中する考え方です。これは合理的ですが三流でもあります。世阿弥との違いは、世阿弥ならこう言うでしょう。「集中しろ。」ではなく、「その年齢でしか咲かない花を育てよ。」でしょう。私は、筋トレ、マラソン、ゴルフの練習、モーレツな仕事量をこなしています。65歳になった今、昔の自分より衰えているのは視力ぐらいだと感じます。時間も飛距離も筋力も人生でピークだと感じています。世阿弥の言う「花を咲かせる」とは、その年齢で何か花を咲かせるのではなく、その年齢になるまで努力し続ける、という事だと思います。そうでなければ「花」は咲かないと思います。

著者 砂川昇建

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