《職場の教養に学ぶ》
お題:環境が悪いからこそ
2025年8月9日(土曜)
【今日の心がけ】気持ちを切り替えましょう
砂川昇建の思うところ
屋久杉の恵まれない環境が長生きの原因であるという話です。一部の植物学者(例:ステファノ・マンクーゾ)は、植物が「分散型の知性(distributed intelligence)」を持つと主張しています。植物は、根や葉、茎などの各部位で情報を処理し、それぞれが環境に応じて独自に反応する。つまり、「脳のような中枢がなくても、生存に必要な判断ができる」。これはインターネットのような分散型ネットワークに例えられることがあります。科学的には、「植物は考えていないし、意識もない」というのが現時点での主流な見解です。ただし、「植物も非常に高度な環境適応システムを持っている」という点では、動物の行動と比較しても興味深い存在です。植物神経生物学によると、植物は神経系を持たないが、神経系に似た情報処理・応答能力がある。植物の根の先端は、センサーとして外部情報を受け取り、適切な反応を決定する「知覚中枢」のように働いている。これを、動物の「脳」に比喩的に対応づけて考える。19世紀のダーウィンも植物の根の働きについてこう述べています。「根の先端は、光や重力などを感知し、他の部位に信号を送り、植物の運動を制御している。それは動物の脳に類似した働きをしているように思われる。」植物は、クラウドな生き物なんですね。
著者 砂川昇建




