《職場の教養に学ぶ》
お題:両親の笑顔
2025年11月16日(日曜)
【今日の心がけ】笑顔を広げる行動をしましょう
砂川昇建の思うところ
「孝行したいとき親は無し」と言います。人は若いときには親に対して反発したり、感謝の気持ちをうまく表せなかったりします。しかし、自分が年を重ね、親のありがたみを本当に理解し、「今こそ親孝行したい」と思ったときには──すでに親が亡くなっていて、その思いを直接伝えることができない。つまり、「親が生きているうちに孝行しなさい」という戒めです。この言葉には、仏教的な「無常観(ものごとは常ならず、いつかは変わる)」が根底にあります。人も、関係も、時も、永遠ではない。「いつかやろう」「あとで伝えよう」と思っているうちに、その“いつか”は二度と訪れない。だからこそ、今という瞬間に心を尽くすことが大切なのです。「孝行」とは単に物を贈ったり、世話をしたりすることではなく、親の心を理解し、感謝を形にすることです。 親が生きている間に、心を通わせる努力をすること。それが真の孝行であり、後になって「しておけばよかった」と思っても、その後悔は取り返せない。現代社会では、物理的な距離や時間の制約で、頻繁に会えない人も多いですが、電話一本、メッセージ一通でも「心を伝える」ことはできます。このことわざは、「小さな気づきを先送りにするな」という人間関係全般への教訓としても通用します。「愛も感謝も、“今”しか伝えられない」親を大事にしましょう。
著者 砂川昇建




