《職場の教養に学ぶ》
お題:机の上の鏡
2025年7月25日(金曜)
【今日の心がけ】表情を意識しましょう
砂川昇建の思うところ
人間関係において「笑顔」は重視されます。 笑顔の利点→第一印象が良くなる(メラビアンの法則)。警戒心を和らげる(親近効果)。一緒に働きやすそう、という予測バイアスを生む。しかし、これはあくまで「入り口の話」でしかありません。「笑顔しかない人は馬鹿に見える」 これは、多くの人が内心で感じていることです。つまり、笑顔に「中身が伴っていない」と、逆効果になることがあります。実力がないのに、社交性だけで場に居続ける人、責任感がなく、表面上だけ人当たりが良い人、「笑ってごまかす」態度で逃げている人、こういうタイプは、信頼を集めるどころか、警戒されるようになります。一方で「難しい顔の人」が信頼される理由は、表情は硬くても、仕事に誠実・丁寧・正確 、感情で動かず、冷静に判断できる。結果で語るタイプ → 「本物のプロ」。こうした人物は、最初は距離を置かれても、時間と成果を通じて“重み”が伝わるため、信頼が集まっていきます。本当に評価されるのは、「笑顔 × 実力」の掛け算です。仕事はできる(信頼される)。感情も整っていて、安心して一緒に働ける。愛想を振りまくのではなく、“落ち着いた温かさ”を感じる笑顔。このような人物は、単に「優しい」わけでも「できる」だけでもなく、人格としての信頼を集めます。職場で本当に信頼される人は、笑うかどうかではなく、感情をどう扱うかが上手いです。 不機嫌なときに、周囲に悪影響を与えない。緊張していても、相手には落ち着いて見せる。自分の感情ではなく、「相手がどう感じるか」を想像できる。これは「スキルの一部」であり、自己管理力や共感力とも言えます。「実力主義だけど誠実」な価値観は、ブレずに続けることで他人の信頼の基準にもなる。表面的な評価に流されないことは、中長期的に「求心力」を持つ。むしろ今、表面だけの印象で評価が決まりがちな時代だからこそ、「中身を磨き、静かに信頼を集める人」の存在は、希少で価値があるのです。昭和の映画俳優で「高倉健」さんと言う人が、まさにそんな存在でした。
著者 砂川昇建




