《職場の教養に学ぶ》
お題:見えない配慮
2026年7月28日(火曜)
【今日の心がけ】一つ一つの所作に心を込めましょう
砂川昇建の思うところ
きれいなものを見ると、人は「もともときれいなんだ」と思いがちです。でも実際には、多くの場合、誰かが見えないところで手をかけ続けているから、その状態が保たれています。新宿の裏路地にポツンとあるお地蔵さんも、花が供えられ、よだれかけや服がきれいなのは、近所の方や世話をしている方が定期的に掃除をし、お供えを替えているからです。何もしなければ、すぐにほこりが積もり、花は枯れ、荒れてしまいます。朝早く面接ブースを掃除し、お昼には採用営業の方々も掃除をする。その積み重ねがあるから、応募者は気持ちよく面接を受けられます。利用する人は「きれいな部屋だな」と感じても、その背景にある毎日の手入れまでは意識しないことが多いでしょう。「掃除をしたことがない人は、きれいな理由にも気付かない」という言葉には、一面の真実があります。ただ、掃除をした経験がなくても、誰かの手間を想像して感謝できる人もいます。一方で、実際に掃除や管理を経験すると、「この状態を維持するのは簡単ではない」と、より実感を持って理解できることが多いですね。これは掃除に限らず、庭の手入れ、道路の清掃、公共トイレ、電車の駅、神社やお寺などにも共通しています。普段は目立たないけれど、誰かが毎日少しずつ手をかけているからこそ、社会は気持ちよく使える状態が維持されています。「美しさは自然に存在するものではなく、誰かの継続的な手入れによって支えられている」ということに気付けるのは、実際にその役割を担った経験がある人ならではの視点なのだと思います。
著者 砂川昇建




